レポート執筆攻略セミナー ∼大学生のためのRPG∼ 第4回 2017年5月8日(月)
理系レポート・論文の書き方
理系レポート・論文を書くにあたって学ぶべきこと
レポートのフォーマット 表紙の書き方.
含まれるべき項目・順番. 図表の入れ方.
参考文献の引き方.
文章の書き方のコツ (←今日の話題)
分かりやすい文章を書くには. 見やすい文章を書くには.
ソフトウェアの使い方
WordやLaTeXの使い方.
文献管理ソフトの使い方.
資料の調べ方
今日のテーマ:良い理系の文章=分かりやすい文章
理系レポート・論文のポイント =正確さ
自分が考えたこと・発見したことを 正確に伝える技術を身につけよう!
今日の話題:正確に伝えるための「少しのコツ」
1 論文執筆練習としてのレポート
2 読み間違えない文章にするために
読点「,」の打ち方
3 見やすい文章にするために
数式記号の書き方
4 演習
論文執筆練習としてのレポート
大学でのレポート =テクニカルライティングの練習
卒業のためには卒論執筆が必須! まずは次の2つに気をつけよう!
1 文章を書く.
2 明確に書く.
–主語・述語・目的語・指示語などを意識(なるべく省略しない.)
【問】次の連立方程式を解け :
x+y=6, x=2y.
良くない例
2y+y=6 y=2 x=4
空気を読まないと 分からない
=説明になっていない =解答になっていない
→
ステップ 1:文章を書く x = 2y を代入して
ステップ
2
:明確な文章になるように
【問】次の連立方程式を解け :
x+y=6, x=2y.
解答例(再掲)
x=2yを代入して 2y+y=6となる から y=2 x=4. (主語は筆者) (主語は“x+y=6”) (何に代入するのかが不明)
↓
ステップ
2
:もっと明確な文章になるように
【問】次の連立方程式を解け :
x+y=6, x=2y.
解答例(再掲)
x=2yを代入すると,左の式は 2y+y=6となる から y=2 x=4. (理由が不明確)
(最後が省略されており,文章として完結していない)
↓
ステップ
2
:さらに明確な文章になるように
【問】次の連立方程式を解け :
x+y=6, x=2y.
解答例(再掲)
x=2yを代入すると,左の式は 2y+y=6となる. これを整理すると
3y=6となり y=2を得る.これを x=2yに代入すると x=4が得られる. (“これ”の内容が瞬時に分からない)
(結論が書かれていない)
↓
x=2yを代入すると,左の式は 2y+y=6となる. この式を整理すると
3y=6となり y=2を得る.得られた yの値を x=2yに代入すると x=4 が得られる. 以上から,この連立方程式の解は x=4,y=2である.
理系の文章は「分かりやすさ」が最優先.
正確に伝えるコツ1:読点「,」の打ち方
直後に続く語句を修飾しない修飾句等の後には読点を打つ. 同時に語順も工夫する.
修飾句(句2を修飾) 句1(長め) 句2
↓
修飾句(句2を修飾) , 句1(長め) 句2
(離れた語句を修飾するときには読点を打つ)
例文
正確に伝えるコツ2:数式記号の書き方
書体を“標準的な規格”に合わせて使い分ける. → 数式中の文字の種類(変数/添え字/演算)を明確にする. 例:JIS規格(注:“標準的な規格”は分野依存)
数値が一般的に定められている定数の記号は立体(ローマン体). 演算の記号は立体(ローマン体).
変数の記号は斜体(イタリック体).
≃自分で導入した記号は斜体.それ以外は立体. 数式の例
eix =cosx+i sinx.
e=2.718...,i= √−1,cos,sinは標準的に用いられる記号 → 立体.
xは変数の記号 → 斜体. ∫1
0 dy
dxdx=y(1)−y(0).
微分や積分記号の中のdは微分を表す演算に由来 → 立体.
演習問題
以下の文章は f(x)= x2の微分が2xになることの説明したものである. この文章を(工学分野の標準的な記法に従って)添削せよ.
微分は教科書によれば一般的に d f dx =hlim→0
f(x+h)− f(x) h と定義される.ゆえに関数 f(x)= x2を代入して
(x+h)2−x2
h =
x2+2hx+h2−x2
h =2x+h つまり
回答例
教科書によれば,一般的に微分は
df
dx =hlim→0
f(x+h)− f(x)
h
と定義される.(f(x+h)− f(x))/hに f(x)= x2を代入すると
(x+h)2−x2
h =
x2+2hx+h2−x2
h =2x+h となる.この式において h→0とした極限をとれば
lim
h→0
f(x+h)− f(x)
h =2x
となるから
df
まとめ:理系レポート・論文を書くにあたって学ぶべきこと
レポートのフォーマット 表紙の書き方.
含まれるべき項目・順番. 図表の入れ方.
参考文献の引き方.
文章の書き方のコツ (←今日の話題)
主語・述語・目的語・指示語などを意識. 句読点の打ち方.
標準的な数式記号の書き方. ソフトウェアの使い方
WordやLaTeXの使い方.
文献管理ソフトの使い方. 資料の調べ方